様々な法人形態

ココでは株式会社以外の法人形態、特に合同会社(LLC)と一般社団法人・一般財団法人について、詳しく説明いたします。

もちろん、当事務所でこれらの法人の設立業務を請け負うことができます。

合同会社(LLC)

LLCは、Limited Liability Company(リミテッド・ライアビリティ・カンパニー)の略名です。アメリカで普及した制度なので、合同会社のことを日本版LLCとも呼びます。

アメリカのLLCはここ10年ほどで急速に増えてその数はおよそ100万社ほどになりました。

合同会社(LLC)は、会社法で新たに規定された、新しい会社の形態です。
会社法では合同会社、合資会社、 合名会社の三つは「持分会社」と総称されます。

LLCの制定には産業界に「人的資産を信用基盤とする定款自治の会社で、なおかつ責任が有限である会社形態」 を求める声が強かったからです。
LLCの大きな特徴は、「定款自治」です。定款自治とは法律に縛られるのではなく、 そこの会社で利益に関する規定さえも柔軟に設計できる会社制度です。

ただし、重要な事項の決定は総社員の一致によることが原則です。 定款に別段の定めがある場合を除き、 定款変更は合同会社の社員(株式会社の株主にあたる)全員の同意が必要です。

1.合同会社(LLC)の仕組みについて

業務執行社員について

合同会社(LLC)の業務執行社員とは、合同会社(LLC)の業務執行を行う社員(出資者)のことです。
合同会社(LLC)の社員は、原則として、業務を執行する権限を有していますが、定款の定めまたは社員全員の同意により、 社員の一部を業務執行社員として定めることができます。

この場合、定款に別段の規定を定めないかぎり、 業務執行社員の過半数で、業務の決定をすることになります。 業務執行社員を定めた場合、それ以外の社員は、 業務執行権を持たないことになります。

業務執行社員が株式会社のような法人である場合には、その法人は、職務執行者を1名選任しなければなりません。 その場合、氏名又は住所を他の社員に通知し、登記事項となります。

業務執行社員が、LLCを代表しますが、他に代表する社員を決めたときは、その社員が代表することになります。

2人以上業務執行社員がある時は、各自で代表します。 代表する社員は、LLCに関する一切の裁判上又は裁判外の行為をする権限を有することになります。

損益配分について

損益配分は全員一致(出資者全員の記名押印)の合意で定款に定めることにより自由に決めることが出来ます。
専門性のあるノウハウや知的な資産(特許など)がある人を優遇するなど柔軟に利益配分ができるのです。ただし、定款に損益分配の定めが無いときは、出資の割合に応じます。

社員の入社・退社について

LLCについては、社員1人のみで設立と存続が認められています。
持分については、一部譲渡が認められており、 その場合は社員を加入させることになりますが、その入社や譲渡は、社員全員の一致を原則としています。

会社法は「やむを得ない事由があるときは、いつでも退社することができる」と規定しています。 社員が退社するときは持分の払い戻しを受けることが出来ます。

ただし、払い戻しの金額が剰余金を超えるときには、 業務執行社員の決定により債権者保護手続きが必要になります。

2.資本金について

これまで、債権者保護等の観点から、最低資本金制度(株式会社1,000万円、有限会社300万円)が設けられていましたが、 同制度が円滑な創業の障害となっているとの指摘がなされていました。

会社法では、最低資本金制度が撤廃されましたので、1円でもOKです。 しかし資本金の額は、謄本にも記載されますし、いずれ、金融機関との取引などから考えると、 ある程度は必要な場面も出てきます。

ただし、あまり大きくすると、税務上負担が増える場合があるので注意が必要です。

3.合同会社(LLC)のメリットとデメリット

メリット

組織を簡素化できる

株式会社は、取締役会や監査役、株主総会など機関の設計が必要になってきます。 LLCは社員全員の一致原則を前提にしているので、内部の組織をどう作るかを自由に決めることが出来ます。
このため、経営者の迅速な意思決定が必要な場合や、少人数での新規起業に適した人的な組織形態といえます。 最低限の組織で運営できるので、事務的・経済的な負担が少くてすみます。

組織変更

LLCは、法人格があるので、出資者全員の賛成がある場合、株式会社への移行が可能です。 また株式会社以外にも合資会社や合名会社への組織変更が可能です。

組織変更をするためには株式会社に合わせた定款を作成して登記する必要があります。 またLLCが同じLLCや株式会社を相手に、吸収分割、新設分割、株式交換をすることができます。

有限責任

LLCへの出資者は、株式会社同様に全員が有限責任で、出資額を限度としてのみ責任を負うため、組合のように出資者が無限責任を負いません。

デメリット

法人課税であること

日本版LLCはアメリカのLLCとは違い課税が構成員課税ではなく法人課税となります。 構成員課税とは、法人(会社)に課税されず、直接、社員にのみ税金がかかる仕組みです。

全員一致の意見

LLCは会社運営が柔軟な反面、いつも全社員の意見がまとまるとは限りません。 設立のときにあらかじめ社員同士の信頼関係で築かれたルールに基づき話し合いを行うことが成功の鍵となりそうです。

一般社団法人・一般財団法人

平成20年12月1日、公益法人制度改革に伴い、一般社団法人、一般財団法人が設立することができるようになりました。事業内容に公益性がなくても設立できますし、公益性のある事業を行っている法人は、税金の優遇措置がある「公益社団(財団)法人」を目指すことができます。

ちなみに、社団法人とは「人の集まり」、財団法人とは「お金の集まり」と考えると分かりやすいと思います。

公益法人とは

公益事業をメインに行う一般法人は、一定の基準を満たせば、「公益認定」を受けることにより「公益法人」となることができ、法人税や登録免許税等について大幅な優遇を受けることが可能となります。

一般社団法人設立のメリット

  • 多様な事業活動に対応
  • 少人数・少資産でも設立可能
  • 税制上、優遇される可能性もある
  • 公益社団法人への移行が可能

一般財団法人設立のメリット

  • 税制上、優遇される可能性もある
  • 条件さえ整えれば誰でも設立できる法人
  • 登記のみで設立が可能
  • 公益財団法人への移行が可能

 

 

 
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